慶應・早稲田に入りたい!子どもを早慶に入れたいと思っている方は必見です。私は慶應高校から慶応義塾大学に進学しました。私の息子は早大学院から早稲田大学へ進学しました。慶應も早稲田も超一流の人気校です。高校受験で早慶を目座す方のために徹底比較しました。志望校選びの参考となれば幸いです。
慶應と早稲田の付属高校
私学の雄と言われる早稲田と慶應。早稲田と慶應の付属高校はいくつかあります。
◆所在地が関東の早慶付属校高校◆
【早稲田】早大学院・早稲田実業・早大本庄・早稲田高校の4校があります。
【慶應】慶應義塾・慶應志木・慶應湘南藤沢の3校があります。
このうち、高校から中高一貫の早稲田高校と関東県外の生徒しか受験できない慶應湘南藤沢を除くと関東の中学生が志望できる早慶付属高校は早大学院・早大本庄・早稲田実業・慶應義塾・慶應志木の5校になります。
2020年度の入試では、早稲田実業と慶應義塾の入試が同日となっていましたので、最大4校まで出願することができました。ただし、慶應志木の2次試験日と早大学院の試験日が重なっていました。つまり、全勝というのは3校に合格することです。
早慶付属高校の難易度・偏差値
慶應大学と早稲田大学の偏差値は学部によって違いがありますが、両校とも私立では最高レベルの偏差値の学校です。早慶付属高校も大学に準じて最高レベルの偏差値になります。
また、早慶付属高校の入試は相当な難易度の問題が出題されます。難易度や偏差値は各年度で異なり、慶應志木や早稲田本庄が高くなることがあります。
その理由は、慶應志木と早大本庄が埼玉県にあるため入学試験日が早く、開成高校や国立大学付属高校等の難関校との併願者が多いからです。
このように早慶付属も若干の難易度の違いがありますが、入試の難易度や偏差値では判断しない方がいいと思います。それぞれの学校に特色はありますので、自分に合った学校を選択することをおすすめします。
ちなみに早稲田と慶應の本流の付属高校と言えば慶應義塾高校(通称:慶應高校または塾高)と早稲田高等学院(通称:早大学院または学院)の2校になります。
早慶の本流は
早大学院と慶應高校
慶應高校・早大学院は、ほぼ100%慶應義塾大学、早稲田大学に進学できます。そして、人気のある学部への推薦枠も十分確保されています。両行とも伝統ある超一流の高校と言えます。
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慶應高校と早大学院を比較した
私は慶應義塾高校の出身で、息子は早大学院の出身です。早慶両方の学校に入学はできませんので、違いを最も理解できる立場の一人として、早慶の本流の早大学院・慶應高校の2校を比較してみたいと思います。
慶應義塾高校 | 早稲田高等学院 | |
生徒数 | 1学年約700名18クラス | 1学年約500名 12クラス |
内部進学者 | 1学年の半分が内部進学者 内部進学者の約100名が慶應幼稚舎(小学校) | 1学年の約1/4が内部進学者 早大学院中学は歴史も浅く、慶應の付属中学校ほど偏差値は高くない |
高校での募集人数 | 約300名 | 約260名(一般)100名(推薦) |
クラブ活動 | ・部活の数は多い 推薦枠でスポーツ優秀者が入学。野球・ラグビー・アメフト等は全国レベルの強豪。 | スポーツの優秀層は早稲田実業を選択する傾向。全国レベルのクラブはアメフトと軟式野球 |
校舎 | 慶応大学日吉キャンパスと同じ敷地にあり相当広い。 | 練馬区上石神井にあり広いが大学と一緒でないため、慶應ほどではない。 |
勉強 | 独立自尊の精神なのか、課題はほとんどない。自ら勉強しておかないと | 課題がかなり多い。相当、勉強させられる。テスト期間も1週間もある。 |
クラス | 毎年クラス替えがある。一応、担任の先生はいる。クラスの結ぶつき弱い。クラブ活動をしていないと深い付き合いはなかなかできない。 | 3年間クラス替えなし。組主任と言って担任の先生も3年間一緒。保護者会もあって3年間でクラスの結びつきも強くなる。 |
制服 | 普通の学ラン(私服禁止) | 私服 |
校舎 | 古い(新棟は綺麗) | 新しくて綺麗 |
2校の違いをまめるとこんな感じです。どちらも生徒数は非常に多く、マンモス校の男子校です。大学進学がほぼ約束されていますので、みんなクラブ活動など好きなことに打ち込んでいます。
受験がないために勉強に真剣に取り組んでいる生徒は少ないです。両校とも校則もほとんどなく、夏休み・春休みが長く、おそらく日本一自由な学校かもしれません。
<慶應高校の特徴まとめ>
- 超マンモス校(1学年男子700名)
- 医学部がある
- スポーツ推薦あり野球部・ラグビー等が全国レベルの強豪
- 内部進学者がクラスに半分在籍
- 慶應幼稚舎出身者は金持ちが多い
- 医者の息子、社長の息子が多い
- 毎年クラス替えがある
- 卒業生に有名人が多い
- 大学と同じキャンパスなので広い
<早大学院の特徴まとめ>
- 付属中学の内部進学者はクラスの1/4
- クラブ活動は盛ん
- 3年間クラス替えない(クラスの結束力強い)
- 私服
- 校舎が新しく綺麗
<共通点>
- 自分の好きなことに打ち込める
- ほぼ全員が大学に進学できる
- 3年間の成績で希望学部を選択
- 毎年数名が留年
- 校則はほとんどない
- 夏休み・春休みの期間が長い
- いじめはほとんどない
- 施設が充実
慶應高校と早大学院どっち?
慶應も早稲田も本当に素晴らしい超一流の学校です。どうやって志望校を選べばいいのでしょうか?好きな方を選ぶ方や大学で学びたい学部がある方を選ぶ等さまざまだと思います。偏差値や入試の難易度だけで判断せず、いろいろな視点で検討してみましょう。
◆早慶選びの視点◆
- 早稲田と慶應の好きな方
- 大学の学部で行きたい学部がある方
- 医学部に行きたいなら慶應
- 政治経済なら早稲田とか
- 法学部なら慶應とか
- 大企業の就職により有利なのは慶應
- 高校で勉強させてくれる方は早大学院
- スポーツに自信があるなら慶應
- スポーツに自信あるなら早稲田実業
- スポーツは普通かやや苦手なら早大学院
- クラスの結束力あるのは早大学院
- 通学に近い方
※実際に学校見学や学園祭に行くと校風もわかるでしょう。私の個人的な選択基準をいくつか挙げてみましたが、ぜひ参考としてください。
慶應高校・早大学院卒業の有名人
慶應高校や早大学院の卒業生には各方面で活躍している有名人がたくさんいます。有名人の卒業生のうち、私が知っている人をピックアップしてみました。憧れの方や尊敬する卒業生がいる方に行きたくなることもあると思いますので、ぜひ参考にしてください。
<慶應高校卒業生>
- TAROかまやつ (ミュージシャン)
- ミッツマングローブ (タレント)
- 安部譲二 (小説家)
- 榎並大二郎 (アナウンサー)
- 加山雄三 (歌手・俳優)
- 河野太郎 (政治家)
- 岸信夫 (政治家)
- 岩田剛典 (ダンサー)
- 山本泰寛 (プロ野球選手)
- 小出恵介 (俳優)
- 小林亜星 (作詞・作曲家)
- 松岡修造 (元プロテニス選手)
- 松沢成文 (政治家)
- 松本隆 (作詞家)
- 上田昭夫 (元ラグビー選手)
- 石原伸晃 (政治家)
- 石原裕次郎 (俳優)
- 石原良純 (タレント)
- 石坂浩二 (タレント)
- 石破茂 (政治家)
- 竹田恒泰 (文筆家)
- 中曽根弘文 (政治家)
- 坪井直樹 (アナウンサー)
- 武藤嘉紀 (プロサッカー選手)
- 平尾昌晃 (ミュージシャン)
- 豊田章男 (トヨタ自動車社長)
- 櫻井翔 (アイドル)
- 那須雄登 (アイドル)
※敬称略
<早大学院卒業生>
- 井深大 (ソニー創業者)
- 永井公彦 (アナウンサー)
- 河野洋平 (政治家)
- 宮崎謙介 (タレント・元政治家)
- 出井伸之 (元ソニーCEO)
- 森繁久彌 (俳優)
- 青島幸男 (タレント・元東京都知事・小説家)
- 竹下登 (元総理大臣)
- 津川雅彦 (俳優)
- 露木茂 (アナウンサー)
- ブレイクスルー佐々木 (YouTuber)
※敬称略
早慶附属高校をおすすめしない人
早大学院も慶應高校もほぼ全員が大学へ進学できますが、外部の大学を受験する場合は推薦枠を辞退する必要があります。当然ですが、東大や京大等の国立大学へ進学を希望する方には早慶付属高校をおすすめできません。
大学受験がないため、学校の授業も厳しくなく真剣に勉強に打ち込みたい人は物足りなさを感じるでしょう。
ちなみに、どうしても共学に行きたい方は、早慶付属高校では早大本庄か早稲田実業になります。
慶應は就職に強い
慶應は就職にとても強いと言われています。その理由は同窓会組織「三田会」で卒業生の結びつきが強いからです。早稲田も就職に強いのですが、慶應の方がやや有利と言われています。私は慶應大学でその恩恵を受けた一人でもあります。
私が生まれ育ったのは、家族で経営している小さな個人商店でした。中学校時代に出会った友人と塾の先生の影響で勉強するようになりができるようになり慶應高校に入学し、慶應大学に進学して大手企業に内定を複数いただくことができました。体験から慶應の就職の強さを詳しく解説したいと思います。
●慶應大学卒業生は三田会員に
慶應大学の学生は卒業すると自動的に「三田会員」になります。三田会の組織はさまざまで、会社単位、地域単位、大学のゼミ単位、クラブやサークル単位で三田会が結成されています。
●三田会の結束力は強力
就職活動の時期になるとゼミとサークルの三田会名簿が手に入ります。その名簿をもとに慶應OBやOGと面会して就職活動をします。慶應の先輩たちも三田会ということもあり、気軽に話を聞いてくれます。
OB訪問による就職活動からたくさんの情報を収集して、新たなOBの紹介につなげていきます。大手企業には大学毎に採用枠がある企業が多くあります。慶應卒業生は幅広い業種にいますので、様々な話を聞くことができます。私の就職活動でも慶應のネットワークが本当にありがたく感じました。
慶應が就職活動に相当有利になる理由は三田会という同窓会組織でネットワークが広がるからです。特に先輩が慶應高校等の内部進学者であった場合は、さらに親近感を持ってもらえます。慶應というつながりで様々な年代の先輩と安心して話をすることができるのです。
●慶應卒の社長が多い、慶應閥がある企業も多い
2000年頃から上場企業社長の出身大学別ランキングの1位は慶應大学です。社長が慶應の企業では慶應卒業生の枠を広くしている企業も多いようです。また、企業内に慶應閥のような派閥がある企業も多くあります。これが慶應大学の学生が就職に有利になるという理由の一つです。
当然ですが、三田会のネットワークは卒業してからビジネス面でも有利に働くこともあります。三田会の恩恵を受けている人は本当に多いと思います。企業と慶應の長年に亘る結びつきが強く、就職活動で大きな強みになります。
私は自営業者の家に生まれましたが、慶應に入ってみて三田会のネットワークは凄いということを実感しました。慶應卒業すると大手企業の就職に有利なので、三田会のメリットがあるので慶應を志望する方も大変多いのも事実です。
※大手企業に就職することが必ずしも幸せとは限りません。大手企業が安定していて倒産する可能性はないと言えない時代です。私の実家のように自営業は、それなりに大変ですが、やりがいという点では、大手に企業に比べると上かもしれません。
組織の歯車になって自分のやりたいことがあまりできないのも辛いと思います。一方、自営業は社会保障(健康保険や年金)で、サラリーマンと比較すると保障が不足しており、自助努力が必要になるなど安定性に欠ける面も多いです。
最後に(まとめ)
慶應高校と早大学院の違いについてお話をしてきましたが、いかがでしたでしょうか?永遠のライバルである早稲田・慶應はいずれも超一流の学校です。
どちらの学校も最高の教育環境の中で、最高の友と最高の学生生活を送れるでしょう。そして、就職活動や社会人になってもその恩恵を受けることができます。
まず、早稲田・慶應どっち?か考えて、入りたい学校を決めましょう。志望校が決まると目標が明確になり勉強意欲が倍増すると思います。私と息子、弟、そして私が学生時代の家庭教師をしていた時の教え子4名とも早慶附属高校に合格しています。
自らの体験から言えることは、早稲田や慶應の付属高校は、小学校時代に普通の成績でも、中学進学後の早めの準備、正しい対策と訓練を受ければ合格できる可能性は十分にあるということです。私のブログをお読みいただき、ぜひ早慶目指してがんばっていただきたいと思います。そして早慶を目指すことを決めたら、受験する高校全て合格=全勝する気持ちで頑張りましょう。
早慶ならどこでもいいから1校受かればという考えで受験すると失敗する可能性があります。繰り返しになりますが、私のように小学校時代に普通の成績であっても早慶高校は合格できます。早慶高校に複数合格=全勝して、自分の行きたい学校を一つ選択するつもりで臨みましょう。早慶高校に全勝したという自信は、その後の人生でも大きな自信になると思います。