小学生の子供に勉強ができるようになってほしいと考えているお父さま・お母さまは必見です!
小学生の算数の実力を測る検定試験に「算数検定」があります。この記事で「算数検定」の勉強方法とおすすめの教材を紹介します。
「算数検定」とは
算数検定は公益財団法人日本数学検定協会が文部科学省後援のもと実施する算数・数学の検定試験です。(正式名称は実用数学技能検定)1級から11級に加えて、幼児を対象とした「かず・かたち検定」まで15階級あります。
算数検定は幼児からご年配の方まで幅広い年齢層の方が受検します。検定合格者には「合格証」が発行されます。
小学生が算数検定を受検するメリットは
- 目標を持って算数を勉強できる
- 合格証書をもらえば大きな自信になる
- 上位の級を目指せば算数の予習になる
算数検定・数学検定に合格者に対する入試優遇制度・単位優遇制度を取り入れている学校も多くあります。
\算数検定申込/
小学生は「算数検定」何級を受ければいい?
算数検定6級から11級の出題範囲が小学校の学習範囲です。年齢や学年に関係なく、受けたい級を自分で決めることができます。小学校1年生は11級、小学校2年生は10級というように学年に合わせた級の受検から検討しましょう。
[算数検定の出題レベル]
目安 | 検定時間 | |
6級 | 小学校6年程度 | 50分 |
7級 | 小学校5年程度 | 50分 |
8級 | 小学校4年程度 | 50分 |
9級 | 小学校3年程度 | 40分 |
10級 | 小学校2年程度 | 40分 |
11級 | 小学校1年程度 | 40分 |
かず かたち検定 ゴールドスター シルバースター | 幼児 | 40分 |
※数学検定(1~5級)には、1次(計算技能検定)と2次(数理技能検定)がありますが、算数検定には1次・2次の区分はありません。
算数検定の出題レベルと合格点
算数検定の出題レベルは、学校の教科書の内容に少し応用が加わったレベルです。
6級から10級の出題内容は、「その学年の範囲が45%」と「1つ前の学年の範囲が45%」が出題されます。問題数は20問から30問、合格基準は70%です。
[算数検定のレベル・出題内容・合格基準]
レベル・出題内容 | 問題数 | 合格基準 | |
6級 | 小6程度45% +小5程度45% +特有問題10% | 30問 | 70% |
7級 | 小4程度45% +小5程度45% +特有問題10% | 30問 | 70% |
8級 | 小3程度45% +小4程度45% +特有問題10% | 30問 | 70% |
9級 | 小2+程度45% +小3程度45% +特有問題10% | 20問 | 70% |
10級 | 小1程度45% +小2程度45% +特有問題10% | 20問 | 70% |
11級 | 小1程度90% +特有問題10% | 20問 | 70% |
算数検定の過去問
公益財団法人日本数学検定協会 公式HPに過去の検定で使用した問題が「サンプル問題」として公開されています。また、算数検定6~11級は、検定1回分の検定問題・解答用紙・模範解答が公開されています。サンプル問題で算数検定のレベルと出題内容を確認しましょう。
参照
算数検定対策に活用できる市販の過去問題集があります。この後の章「算数検定におすすめの教材」をご覧ください。
算数検定の受検者数・合格率
「算数検定」の小学生以下の受検者数は推計約8万人以上です。
※2020年度実施の算数検定のうち出題範囲が小学生の6級から11級と幼児対象「かず・かたち検定」の受検者数合計
6級より上の級を受検している小学生もいると思いますので、実際は相当数の小学生が算数検定を受検しています。合格率の平均は80%を超えています。皆さんしっかり対策をして受検されています。
[算数検定受検者数(2021年度)]
(出題範囲:小学生以下)
受検者数 | 合格者数 | 合格率 | |
6級 | 17,605 | 15,220 | 86.5% |
7級 | 15,067 | 12,448 | 82.6% |
8級 | 16,158 | 14,273 | 88.3% |
9級 | 14,659 | 12,933 | 88.2% |
10級 | 13,850 | 13,035 | 94.1% |
11級 | 11,687 | 11,137 | 94.8% |
かず ・かたち検定 ゴールドスター | 2,626 | 2,590 | 98.6% |
かず かたち検定 シルバースター | 1,404 | 1,388 | 98.9% |
合計 | 93,056 | 83,024 | 89.2% |
小学生に「算数検定」はおすすめか?
いよいよ本題に入ります。
小学生に「算数検定」はおすすめなのでしょうか?算数検定では教科書レベルの基本的な問題が大半です。このため、算数の基礎学力として教科書レベルをしっかり抑えたい方に適しています。難関中学校を目指す方は、学年より上の級の合格を目指すという学校より進んだ学習が有効と思います。
小学校の主な検定試験には「算数検定」の他に「英語検定」「漢字検定」があります。
私の個人的な意見ですが、小学生には「算数検定」より「英語検定」「漢字検定」受検を優先することをおすすめします。
<小学生のおすすめの検定試験>
1.漢字検定
2.英語検定
3.算数検定
英語と国語は語学です。語学というのは「読む」「聞く」「話す」の力が必要で、上達するまで時間がかかります。特に国語は小学校から大学まですべての科目のベースとなるものです。また、社会へ出てからも国語力は大切です。
小学生のうちは、まずは国語の力をつけて土台をしっかりつくることが大切です。小学生には漢字検定と英語検定の方を優先して受検することをおすすめします。
小学校から算数に強くなるに越したことはありませんが、あらゆる科目の基礎となる国語力アップの方が優先順位は高いと思います。
参考
【小学生の英検】おすすめ教材と勉強方法を慶應卒の父親が教えます
【小学生の漢字検定】慶應卒の父親が勉強法とおすすめの教材を教えます
数学検定は就職にも有利ですが、対象は1級や2級の上位の級です。資格取得は中学校以上になってからでも十分間に合います。
また、小学校で習う「算数」というのは、中学校に入って「数学」に変わります。算数と数学では解法考え方も異なってきます。
実際、私は小学校時代には算数が苦手でした。しかし、中学校で数学になって、塾の先生に教わって好きになり、得意科目になりました。
算数検定の受検の優先順位は低いと思いますが、算数が大好きで自ら算数検定を受けてみたいと思う方にはおすすめです。勉強に限ったことではありませんが、一つの目標に向かって一生懸命に取り組むということは大切なことです。検定試験の結果もでますので合格すれば努力が形になって現れるからです。
<結論>
算数検定は次のような方におすすめです!
- 漢字検定と英語検定を合格している方
- 算数が苦手、何とか苦手を克服したい方
- 学校の勉強の基礎を固めたいと思う方
- 中学受験で学年より上の級の合格が目標
- 算数が大好き自ら受検したい方
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[入試優遇制度・単位優遇制度]
数学検定・算数検定に合格に対して、多くの中学校・高等学校・大学等が入学試験や単位制度で評価として導入しています。その数は全国の中学校、高等学校・高等専門学校で約810校、大学・短大・専門学校約480以上となっています。
- 2級以上合格で文部科学省「高等学校卒業程度認定試験」の必須科目「数学」が試験免除
- 3級以上合格で公益社団法人全国工業高等学校長協会主催「ジュニアマイスター顕彰制度」で点数化
- 4級以上合格で全国農業高等学校長協会主催「アグリマイスター顕彰制度」で点数化
算数検定の検定料
算数検定の検定料です。級別に検定料が異なります。
[算数検定の検定料]
級 | 個人 | 提携会場 | 団体 |
6級 | 3,200 | 3,200 | 3,100 |
7級 | 3,200 | 3,200 | 3,100 |
8級 | 3,200 | 3,200 | 3,100 |
9級 | ー | 2,700 | 2,500 |
10級 | ー | 2,700 | 2,500 |
11級 | ー | 2,700 | 2,500 |
かず・かたち検定 ゴールドスター シルバースター | 2,700 | ー | 2,700 |
※単位円:2023年4月26日現在
算数検定の受検方法
算数検定の受検方法には「個人受検」「提携会場受検」「団体受検」の3つがあります。受検方法によって、検定日や検定料、申し込み方法などが異なります。
■個人受検
- 年3回実施
- 全国主要都市設置の個人受検会場で受検
※1~8級「かず・かたち検定」が対象
■団体受検
- 学校や学習塾等で実施
- 団体が選択した検定日に実施
■提携会場受検
- 年に複数回実施
- 希望の検定日と提携会場を選択
※準1~11級が対象
\算数検定申込/
「算数検定」結果の通知
合格した方には努力を称える「合格証」が発行されます。家族で受検して合格した方には「家族合格表彰」の賞状が発行されます。また、算数検定(6~11級、かず・かたち検定)については、不合格の場合でも算数の学習へ取り組んだ証として「未来期待証」が発行されます。
※検定日の約3週間後に、インターネットを利用して検定の合否が確認可能
試験結果とともに「個別成績表」が送られています。苦手や弱点も確認できるので、今後の算数の学習に役立ちます。
算数検定の勉強方法
算数検定では教科書レベルの基本的な問題が大半です。まずは、学校の基礎レベルを身につけるための学習にしっかり取り組むことが大切です。その上で、「算数検定対策用の問題集」と「過去問題集」を活用して対策をしましょう。
[学習の流れ]
◆算数検定で使う教材◆
算数検定対策問題集 + 過去問題集
- 出題傾向を確認する
- 対策問題集で基礎問題を繰り返し解く
- 過去問題集で理解度を確認して総仕上げ
基本問題が完璧になるまで
繰り返し演習しましょう
算数検定おすすめの問題集
おすすめの算数検定問題集を紹介します。「算数検定対策問題集+過去問題集」選びの参考としてください。
『親子ではじめよう 算数検定』
おすすめ★★★
対象:6級~11級
- 親子で楽しく算数を学べる学習書
- 単元ごとの重要な学習・ポイント・解説・例題・練習問題が掲載
\算数検定10級~6級はこちらから/
『算数検定合格ドリル』
おすすめ★★★
対象:6級~8級
- はじめての算数検定に最適の1冊
- チェックテストで実力格のン
- 実際の検定問題2回分つき
\算数検定7級~6級はこちらから/
『実用数学技能検定 要点整理』
おすすめ★★☆
対象:準1級~11級
- 単元別に構成された参考書形式の問題集
- 基本事項と難易度別の問題が掲載
\算数検定10級~準1級はこちらから/
『数学検定問題集』
おすすめ★★☆
対象:1級~11級
- 過去問題をベースに構成された問題集
- 詳しい解説付き
\算数検定10級~1級はこちらから/
『実用数学技能検定 過去問題集』
おすすめ★★★
対象:準1級~11級
- 模範解答と詳しい解説つきの過去問題集
- 6~11級は過去6回分収録
\算数検定10級~準1級はこちらから/
算数検定におすすめの通信教育
算数検定の出題レベルは、学校の教科書レベルの内容に少し応用が加わったレベルです。通信教育や学習塾で基本を学習して過去問で出題傾向を確認することで合格水準に到達できるでしょう。
オンライン学習塾と自宅で学習できる通信教育の中から、小学生におすすめできるものを紹介します。しっかり取り組めば、当然、算数検定対策にもなります。
小学生に超おすすめのオンライン学習塾
- 算数に特化したタブレット型通信教育
- 算数検定や中学受験合格者もたくさん
- 自分の学年より先のステージへ
→75%以上が学年より上を先取り
- 学習データ分析でレベルが自動に変化
→苦手項目を克服可能
- 難関大学生が学習履歴をチェック
→メールと解説動画で個別フォロー
[料金]
月あたり基本料 2,750円~
(タブレット費用 無料)
※解約はいつでもOK 手数料なし
※月1ステージ以上のペースの場合は学習速度に応じた月々の利用料金が発生
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最後に(まとめ)
小学生の三大検定試験といわれる「漢字検定」「英語検定」「算数検定」を受検するメリットは、合格という目標を持って学習できることです。合格できれば合格証を受け取る子供たちは、きっと嬉しい笑顔いっぱいになるでしょう。そして努力が形に表れることで自信につながるでしょう。
小学校で算数検定に挑戦して得意になった子はたくさんいると思います。得意になると好きになって、また勉強するようになります。
楽しくなる学習サイクルをくり返すことで、無理なく学習習慣が身につきます。勉強が出来るようになる好循環です。ちょっとしたきっかけで、子供は大きく変わります。
勉強が好きになって、いつの間にか勉強できるようになるかもしれません。「小学生の検定試験」は小学生の子供の勉強の習慣をつけるきっかけになるかもしれません。子供に合っているか、合っていないかはやってみないとわかりません。特に小学校低学年のお子様の場合、いろいろと試してみることが大切です。
「算数検定」をきっかけに子供が大きく変わるかもしれません。ぜひ、挑戦してみてください。